手湿疹(手荒れ)

手湿疹(手荒れ)とは
手湿疹(手荒れ)とは、手の皮膚に外来性の刺激物質やアレルゲンが接触することによって生じる湿疹、いわゆる接触皮膚炎のことです。
手のひらと指には皮脂腺がなく、角層(皮膚の最外層)が厚いため、皮膚が乾燥しやすく、手を洗うことでさらに乾燥しやすく、皮膚のバリア機能が低下しやすい状態にあります。
また、手は日常的に様々なものに触れるため常に物理的刺激を受けやすい部位でもあります。
これらの理由から、様々な刺激物質やアレルゲンが角層に侵入しやすくなり、炎症が起こり手湿疹を発症します。
よって、皮膚バリア機能の低下しているアトピー性皮膚炎の人や、炊事や洗濯などの水仕事をすることが多い人、手をよく使い頻回に洗う職種(理・美容師、医療従事者、調理師、飲食業、建設業など)の人は、手湿疹を発症するリスクが高く、男性より女性に多くみられます。

症状
手のひら、手の甲、指先、指の腹に、かゆみをともなう赤み(紅斑)、ぶつぶつ(丘疹)、小さな水ぶくれ(小水疱)、かさつき(鱗屑:りんせつ)などが出現します。
慢性になると、皮膚が硬くなり(角化)、ひび割れ(亀裂:きれつ)もみられます。
手湿疹は、皮疹の特徴から以下の5つに分類されています。
角化型手湿疹
中高年の男性に多く、手のひらに厚い鱗屑と亀裂がみられ、小水疱や紅斑は通常みられません。原因不明なことが多いといわれています。
進行性指掌角皮症
指先や指の腹(とくに親指、人差し指、中指)が乾燥してガザがになり、指紋も薄くなり、悪化すると亀裂ができます。
水仕事の多い人や、指先を物理的に酷使する仕事(キーボードを頻繁に使う職種など)に従事している人に多くみられます。
貨幣状型湿疹
手の甲に、貨幣のサイズくらいのかゆみが強い湿疹がみられます。
再発性水疱型(汗疱型)手湿疹
手のひら、指の側面に小水疱が多発し、強いかゆみをともないます。小水疱は次第に乾燥して鱗屑となり、ポロポロとめくれ落ち、悪化すると紅斑もみられるようになります。足のうらにも同様の症状がみられることがあります。
夏に悪化する傾向があり、原因不明なことが多いですが、金属アレルギーをともなうことがあるいわれています。
乾燥・亀裂型手湿疹
手のひら、指の乾燥と亀裂が特徴の慢性手湿疹で、通常少水疱はみられません。皮膚のバリア機能低下が主な原因で、冬に悪化する傾向があります。
原因
手湿疹は、発症のメカニズムから主に以下の4つに分類され、症状の特徴や原因となる物質も違います。
刺激性接触皮膚炎
物理的、化学的な刺激が直接皮膚にダメージを与えて生じる症状で、手湿疹の約7割を占めます。
刺激が加わりやすい利き手の指先や爪の周り、手のひらに多く、乾燥や鱗屑、紅斑で始まり、強い刺激が加わった場合には小水疱が出現し、慢性になると角化や皮膚の肥厚、亀裂がみられます。
アレルギー性接触皮膚炎
接触した化学物質に感作され、遅延型アレルギー反応によって皮膚炎を生じます。
刺激性のものに比べると、紅斑や小水疱が多く、かゆみも強く、指や手の甲に始まり、手首や腕にも生じることがあります。
原因物質としては、金属(ニッケル、コバルト、クロムなど)、樹脂(レジン)、ゴム(加硫促進剤も含む)、農薬(除草剤など)、植物(ウルシ科、キク科、サクラソウ科など)、染毛剤(パラフェニレンジアミン)があり、職業と関連するものも多いとされています。
蛋白質接触皮膚炎
角質が傷つくと、蛋白質のアレルゲンが皮膚に入り、即時型アレルギーを起こします。
はじめは接触部位のかゆみや膨疹(じんましんでみられる、かゆくて赤い皮膚の盛り上がり)がみられ、同じ原因物質に繰り返し接触したり掻いたりすることで湿疹となります。
原因物質としては、肉・魚・甲殻類・乳製品などの食品、動物などの動物由来の蛋白質、果物・野菜・香辛料など植物由来の蛋白質、小麦・ライ麦などの穀物由来の蛋白質、天然ゴム製品などがあります。
アトピー型手湿疹
アトピー性皮膚炎の患者さんでは皮膚バリア機能が低下しているため、刺激性の手湿疹を起こしやすく、ダニや花粉などすでに感作されているアレルゲンに接触すると、アトピー性皮膚炎の悪化にともなって、手湿疹も悪化することがあります。手首から手の甲、指の背に掻き傷をともなう湿疹が出現します。
治療
①原因物質やアレルゲンの回避
手湿疹の治療の基本は、原因となる物質を特定して、その刺激を避けることです。
②スキンケア

保湿剤を塗り、皮膚のバリア機能を改善することが重要で、手湿疹の治療と予防になります。手を洗うたびに保湿剤をこまめに塗ることが理想的です。
白色ワセリン、ヘパリン類似物質、尿素製剤などがあり、皮疹の状態に患者さんの好み、生活スタイル、季節などを加味して選択します。もちろん、市販の保湿クリームの使用や前述の製剤との併用も可能です。
③薬物療法、その他の治療
ステロイド外用薬
皮膚の炎症やかゆみを抑えるためにステロイドの塗り薬を使用します。症状に応じたランクのステロイド外用薬を選択することが大切です。
抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬
かゆみが強く、掻くことによって悪化している場合には、かゆみを減らす目的でこれらの飲み薬を補助的に使います。
紫外線療法
おもに、ステロイド外用薬を使用しても難治な場合に行います。
エキシマライト照射療法
当院では、紫外線のUVB(中波長紫外線)のなかでも、より治療効果の高い308ナノメートルのUVBのみを病変に限定して照射するエキシマライトによる治療を行っており、「エキシプレックス308」を採用しています。
所在地
〒556-0011
大阪府大阪市浪速区難波中1丁目6-8
Osaka Metroなんばビル2F
アクセス
- Osaka Metro御堂筋線なんば駅6番出口から
直結徒歩1分 - 南海電鉄なんば駅から徒歩2分
- JR難波駅から徒歩5分
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土日祝 |
---|---|---|---|---|---|---|
9:00~12:30 | ● | ● | ● | ● | ● | - |
13:30〜17:00 | ● | ● | - | ● | ● | - |
※受付は診察終了30分前まで
※休診日:土・日・祝